家族の中に病人がでてしまうと、看病だけでなくお見舞いに来てくれる人への対応など、様々な雑事に奔走させられてしまいますよね
その中でも、治らない病気で余命宣告をされてしまった場合に、親戚や友人達と会わせてあげたいと連絡をすればお見舞いがたくさん届いてそのお返しをどうしたらいいのかが悩みの種になってしまう。と遠縁のお嫁さんが困っていました。
「不謹慎だけど、お見舞いのお返しをするまえに亡くなってしまう可能性もあるからその前にお見舞いのお返しだけはしておきたいんだけど、どのタイミングでしたらいいのか・・・」と言っていたんです。
亡くなる前になんて相談は血縁者には相談できませんもんね。
治らない病気でお見舞いを頂いた場合のお返しのタイミングや熨斗の表書きなどのアドバイスをしました。同じような状況の方が少なからずいるという事も聞きましたので、こちらにアドバイスしたことを記録しておきます。
お見舞いのお返しで治らない場合はどうすればいいのか
快気祝いとは病気になって、全快したときにお見舞いしてくださった方や心配をかけてしまった人、お世話になった方達に対して、全快しましたと報告の意味で会食などのの席を設けて、内祝いの品を用意し渡すことを快気祝いとしていたのが、本来の姿なんです。
現在は、病気になってお見舞いをいただいたら全快とまでいわずとも、後は数回の通院くらいになった段階で、快気祝いを見舞いのお礼として返しています。
全快したことが快気祝いなら、完治しない場合は見舞いの返礼は必要ないと思っている方がいらっしゃる一方で、貰いっぱなしは気持ちが悪いから早く返したいと思っている人もいるのが現代なんです。特に、昭和初期のころの生まれの人はお返しというものを気にしますからね。
病気になっている人をそんなことで煩わせるのは、可哀想なのでどこか区切りのいいところでお見舞いに対するお礼をしておいたほうが気持ちが楽になります。
私も以前に友人が脳梗塞で倒れて発見が遅れてしまったために植物状態になってしまったのを聞いていたのですが、お見舞いに行きました。本来ならそんな姿を見られたくないから友人も見舞いをして欲しくないだろうなと考えましたが・・・・。
でも、いつ意識がもどるとかが分からない長期戦になるなら少しでも家族の助けになればと思い、お見舞いを持って行ったんです。もちろんお返しはなしで、少額だけど役に立てばと家族に渡しました。
お返し無しと伝えたけど・・・やっぱり気にする御主人だったんです。1か月後に返礼品が届きました。
お見舞いのお返しをするタイミングはいつ
退院や転院という切っ掛けがあれば、その時がお返しのタイミングかと思います。
でも、退院できないとか長期になりそうなときは、最初に頂いたお見舞いから1か月くらいを目安に返すのがいいでしょう。
友人の場合も、最初に身内に連絡をしてある程度の御見舞いがあってから友人関係にも連絡をしてくれたようです。
本人に意識がないので友人関係に連絡するのはためらったようですが、私達が連絡取れないと騒ぐ前に知らせなければと思ったようです。
ほぼ、1か月ほどでお見舞いも落ち着いてきたところで、お返しを準備したとご主人が言っていました。
そう言えば、私の身内にも癌で入退院を繰り返していた人がいて、お返しのタイミングに困っていた伯母がいました。
癌があっちこっちに転移していたので、放射線や抗がん剤治療の合間に少しだけ帰宅が許されたタイミングでお返しを買いに走り発送してもらったと言っていましたよ。(私は、社交辞令ではなくお返しは辞退するからと伝えてましたので)
お見舞い返しののしの表書きは何と書く
完治した場合には、熨斗の表書きは「快気祝い」か「快気内祝い」になります。
では、退院の見込みがたたないとか長期に渡る場合に一度お見舞い返しをしておこうという場合には、お見舞いのお礼として返すので「御見舞い御礼」が表書きになります。
たんに「お礼」だけでもいいのですが、何のお礼なのかと思われてしまうので、「御見舞い御礼」が受け取る側にも意味が伝わります。
のし紙も紅白5本の結びきりになります。
結びきりとは、片方の水引を引っ張っても解けない結び方になっていて、簡単に結び直すことが出来ない事から二度とそのことが繰り返さないようにという意味が込められています。
現在使われているのし紙は印刷されているからピンと来ないかもしれませんが、本来は水引という紙紐が使われていました。
マメ知識
のし紙とは品物などに掛ける水引が印刷された物と思われているでしょうが、祝いに使われる紙には右端にある飾りの様なもののことをいいます。のしが書かれている紙のことをのし紙といいます。
では、水引が書かれているだけの紙を何と呼べばいいのか?「掛け紙」といいます。
一般的には、のし紙で通じてしまいますがマメ知識として覚えておくといいですよ。
さいごに
歳を取るだけ、色々な経験をしてきたなかで完治しないと医師から言われた人への御見舞いは辛いですよね。
それ以上に家族は体と心が悲鳴を上げている気がするので、お見舞いをする人以上に家族には声を掛けるようにしています。
「快気祝い」に込められた気持ちがこんな時にわかるのもね・・・・
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