昨秋に引っ越しをした友人から暖かくなってきたら、黒い小さな虫がチョロチョロでてくるんだけど何の虫なんだろう。
と、聞かれてどんな姿をしているのかを聞いたらゴキブリの赤ちゃんのようでした。
「たぶんゴキブリの赤ちゃんだよ」と伝えたら「ゴキブリの巣が有ってそこから赤ちゃんが出てきたのか」「巣が有った場合にはどうやって対処したらいいのか?」と矢継ぎ早に質問されてしまいました。
電話でも簡単に説明したけど、ブログにも書いておくから見てねということで、記録しておきます。
ちなみにこの記事にはゴキブリの写真はありません。
ゴキブリの赤ちゃんの特徴は?
関東の一般家庭に多く出没するゴキブリはクロゴキブリです。
クロゴキブリの赤ちゃんはボディが真っ黒で白い横ラインが1本あることと長い触角が特徴です。体長は4~5㎜
ゴキブリはたくさんの種類がいますが、ほとんどの種類で共通しているのは体と同じくらい長い触角で、そしてその触覚もよく動きます。
ゴキブリは視力が悪い代わりに触覚で触って確認しているんですよ。これは赤ちゃんの時から同じで触覚で確認しながら歩いています。
生まれたばかりの時を初齢といい黒に白のライン、次に脱皮すると赤茶色になって中齢・老齢となり成虫になるまで赤茶色の色は変わりません。羽は成虫になるまで有りませんから飛びませんよ
私はこの赤茶色の中齢・老齢のゴキブリのことをチャバネゴキブリだと思っていました。
クロゴキブリ以外にも一般家庭に入ってくる可能性のあるゴキブリもいますので、そちらの赤ちゃんゴキブリも説明しておきますね。
主な種類としては、チャバネゴキブリとヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリがいます。
チャバネゴキブリは主に飲食店の厨房などを住処にしていてますが、近隣の住宅に移動する可能性はあります。
また、1つのビル内にマンションと飲食店が一緒になっている場合には配管や排気口、エレベーターなどを伝わって住居部分に入り住み着くことはあります。
このチャバネゴキブリの赤ちゃんは、頭部とお尻がこげ茶色でお腹の部分が黄土色です。(こげ茶色で太い黄土色のラインが入っている感じ)体長は3~4㎜
知人は夏に飲食店裏で見かけるチャバネゴキブリの赤ちゃんをコオロギの赤ちゃんだと思っていたそうです。
ヤマトゴキブリは日本国内の在来種で、昔はヤマトゴキブリが家の中に居たそうですが、今ではクロゴキブリに追い出されて屋外の倒木などのうろの中で確認されることが多くなったそうです。
それでも、地域によっては屋内にいることもあるようです。赤ちゃんは薄茶色一色でラインは有りません。体長は4~5㎜
最後に暖かい地方のゴキブリだったのが、最近では東京でも見られるようになったワモンゴキブリ。
寒さに弱いため住み着くのはチャバネゴキブリと同じようにビルや飲食店の厨房や地下街などで見かけるようです。
赤ちゃんは薄茶色一色でラインは有りません。体長は4~5㎜
クロゴキブリの赤ちゃん以外は一見すると違う虫に見えるようなので、もしかしてと思ったら触覚の長さを見てくださいね。
ゴキブリの赤ちゃんの巣がどこかにある?
殺虫剤のコマーシャルでゴキブリの巣という言葉がでてきますが、ゴキブリは鳥類や獣類が作る巣のような形態の物は作りません。
ただ、日中の活動をしない時間帯に仲間が集まっているだけの場所でしかないんです。数匹も集まっていればその場所に糞を落としますから、そこがゴキブリの巣だと言っているだけです。
そして、卵も巣と呼ばれる場所には産み付けません。だって、仲間に食べられちゃう危険性がありますからね。
ゴキブリを観察していて、卵をどんな場所に産むのか見ていると、仲間が多く集まっている場所からは離れたところに貼りつけています。
観察したゴキブリのメスは2匹で、卵を丁寧に扱うのが1匹と、かなり適当な扱いをする1匹です。
丁寧な扱いのメスは孵化した赤ちゃんゴキブリがエサに苦労しないようにという母心なのか、エサ皿やカブトムシゼリーに産み付けたり、木枠などの場合は、カモフラージュのために木を削って卵に貼りつけたりしていました。
エサと一緒のところは食べられてしまう危険と隣り合わせなので、親としても不安の中で産んでいたようですけどね。
というのも、エサ皿に産み付けていた時は回収が楽だったので、産む都度に回収していました。そうしたら次の卵をお尻につけたままエサ皿にある、カメのエサを咥えては放り投げていたのでしばらく見ていたら前回産んだ卵を探していたようなんです。
必死で狂ったようにエサを放り投げていましたが、3回くらいまではそれでもエサ皿に産み付けましたが、その後はエサ皿とエサ皿の隙間に産むという方法を取ったんです。
エサ皿は使い捨ての醤油皿を使っていてそれを2枚並べて飼育箱の床に貼りつけておいたんです。隙間はかなり狭くどうやって産み付けたのかと言うくらいの場所です。
一方で、適当なメスは、産みっぱなしというか、もしかして落とした?というくらいに隠しもしないでポロって落ちていました。もちろんカモフラージュもしていません。飼育箱のあちらこちらに産み落としていました。(回収が大変)
たった2匹のメスでしたが、卵に対しての扱いの違いには驚きですよね。
これって、家のどこかにいるゴキブリも同じだと思うんです。
これまでに、家の中で発見した卵はしっかりカモフラージュされて目立たないようにしてあるものと、逃げる途中で落とした?と思われるようなところで発見した卵などがありますからね。
ゴキブリは安全だと思う場所を見つけると何個も同じ場所に産み付けるようです。ただ、我が家の場合で言うとこれまで一か所に何個も産み付けられていたことはありません。
部屋のレイアウトを変えるのが好きなので、1年間物を動かさないところが無いからなのかもしれません。大型の家具も部屋移動をさせるなんてのも数年に一度はやっています。
ゴキブリを駆除するための対策
ゴキブリは、一度家の中に入り込んでしまうと、卵を産み繁殖し続けてしまいます。
赤ちゃんゴキブリを見かけた時は、外部から侵入したと考えるよりも家の中で孵化したと思った方がいいです。
ゴキブリを駆除する一番の対策は水を飲ませないことです。
孵化した26匹の赤ちゃんゴキブリに何も与えず観察したところ、5日~7日で全滅しました。
やることは、夕食後の食器洗いの後は流し台を徹底的に乾拭きして水滴1つ残しません。台ふきんなども硬く絞って干しておきます。
洗面台も同様に乾拭き、トイレでは便座の蓋は必ず閉める。
赤ちゃんゴキブリにとって洗面器に入っている大量の水よりも、1滴の水のほうが飲みやすいし安全なんです。
実際に、洗面所に水を張っていたら赤ちゃんゴキブリが溺れていたことがあります。
何でも食べてしまうゴキブリのエサを無くすというのは難しいけど水を絶つというのは出来るのではないでしょうか?
駆除するには
ゴキブリの赤ちゃんを見かけると、数日間は同じところで見ませんか?
たぶん、近くで孵化して水やエサを求めて移動している途中なんだと思いますが、一斉に出てこないため駆除が難しいんですよ。
私は、赤ちゃんゴキブリを発見するとそのあたり一帯に殺虫剤をまきます。隙間関係は特に念入りにノズルを差し込んでスプレーします。
ゴキブリの赤ちゃんは小さいために壁紙の剥がれたところや、ちょっとの凹みなどにも入り込めるために殺虫剤が届かない場合があるので、時間を置いたり、次の日にもスプレーしたりしています。
成虫の場合は、殺虫剤をかけられると次の日当たりに人の目に触れる場所まで出てきて死んでいますが、赤ちゃんゴキブリの死骸って見たことが無いんです。
小さすぎて隙間から出てこられずにその場で死んでいるのかもしれませんが、油断はできないので、夏の間は定期的にバルサンの様な噴霧剤を使うことが徹底的な駆除になります。
さいごに
ゴキブリ駆除は赤ちゃんのうちにやっておかないと大変なことになります。1匹のメスが生涯に産む卵鞘は15~20くらいで卵鞘の中には24~26個の卵が入っています。
15個の卵鞘で25個の卵が入っているとして1匹のメスが生涯に産みだす赤ちゃんは375匹です。
375匹の内メスが半分として187匹がまた卵鞘を産んだとしたら・・・・
恐ろしい数字になってきますよね。この数字はクロゴキブリの数字で、チャバネゴキブリの場合はもっとすごい数になります。
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